トランペッターのKV-1です。2007年3月に製作しました。
今回は、ごつい戦車が作りたくなったのでふと店で目に留まったこのキットを作ることにしました。バルバロッサ作戦前半でドイツ軍を苦しめた戦車です。「街道の怪物」と呼ばれたのはこれだったか、あるいはKV-2だったかもしれませんが。
足回りや車体の進行状況です。足回りの構造はシンプルで組みやすく、その他部品の合いも良好です。エンジンルームと運転席のハッチは接着してしまいました。せめて砲塔ハッチは稼動させたいが難しそうです。
キャタピラはベルト式と部分連結式の二種類が付属していました。部分連結はめずらしい方式で良さそうです。ベルト式のモールドも十分だし、こちらのほうが簡単かも。前者で失敗したらベルトでやり直すことにして作業を進めます。
結局のところ部分連結キャタピラを使用しました。後部の歯のある車輪は接着せずに、キャタピラの巻き具合によって動かして調整すると若干組みやすいです。一括整形でキャタのたるみまで表現されていてよい雰囲気です。
キット付属の銅線でできたワイヤーは形が付けやすく取り扱いが容易でした。マシンガンの銃口はデザインナイフでクリクリして少し開けておきました。
車体後部は隙間が開いてしまったのでパテ埋め。後部ライトはゾルにてマスキングしています。
砲塔は何箇所か被弾跡をピンバイスで表現してみました。装甲が厚い戦車でドイツ軍も結構手を焼いたようですので。砲塔ハッチだけは一応開閉式にしておきました。昨今はとてもモールドのよいロシア兵のフィギュアも出回っているようですので後日搭乗させる事も考えています。
力強い印象のKV-1、ようやく組立完了です。部品点数も少なく比較的早く組みあがりました。
基本塗装完了です。後はハッチの裏やウェザリングに取り掛かります。単色の戦車なので少しトーンを変化させてみたのですがいまいちよく分かりませんね。ワイヤーが結構塗りにくかったです。
結局のところ壁補修材では乾いた後の固着がいまいちだったので溶きパテと併用となってしまいました。今思えば木工用ボンドでもっと良くくっついたかもしれません。本当はピグメントとレジンでやってみたかったのですが今月は予算の都合でこのような形となってしまいました。基本色だけを塗った後の泥んこはかなり異様な雰囲気です。
KV-1がようやく完成しました。足回りを中心にどろどろにウェザリングをしました。ハッチ裏の白い部分もこのアングルで見ると良いアクセントになっています。
キャタピラはパテで汚しましたが、所々泥がついてない部分はガンメタルでドライブラシをしました。太い牽引用ワイヤーも端は泥で汚れています。何箇所か砲弾の痕を付けて歴戦の勇者のイメージを出してみました。
後ろからの写真。キャタピラのさびと、擦れて金属が光っている部分とがあります。後ろの赤いテールランプもアクセントになるので汚さずにおきました。
今回はデカールのシルバリングもそれほど目立つわけではなく、よく密着してくれました。転輪は金属調にドライブラシをしたほうが良かったか。泥の中だから必要ないのか。どちらにしても泥の付着具合がちょっと中途半端な気もします。
ハッチは開閉できる状態で組み上げましたが、途中で取れてしまい止む無く開状態で固着しました。ハッチ裏も真っ白ではなくそれなりに汚してみました。砲塔側面はちょっと湿気のある汚れという感じでしょうか。
いったん、つや消しスプレーをした後にまた塗装をこねくり回したので結構汚くなってしまいました。ところどころランダムな濃淡ができたのは良かったのではないかと思います。
当初足回りは少し湿った泥にする予定だったのですが仕上がってみると乾燥しているようです。ちょっとした塗料の濃淡でがらっと雰囲気が変わってしまいます。
今回の塗装の反省は、ウォッシングとドライブラシ、チッピングの主張がそれぞればらばらな感じです。右にある道具は鋸でしょうか?インストの指示はなかったのですが両端の取っ手を木部調に塗って両端の留め具はガンメタルでドライブラシをしました。
どろどろに汚れている割にはヘッドライトだけ輝いています。不自然かもしれませんが、ヘッドライトが光っているほうがかっこ良い気がします。車体下面のトーンの違いすぎるウェザリングはやらなかったほうがよかったかなぁ。それでも、思う存分汚せたので今回も楽しいモデリングでした。何はともあれこのアングルは力強い!
(2007/03/25)