タミヤのスーパーシャーマン、イスラエル戦車の色合いが難しい。2014年4月に製作しました。
たまには組立に難儀しないキットを手にしてみたく、イスラエルのスーパーシャーマンを発作的に作り始めました。以前、ドラゴンで似たような車体を見たときからなんとなく気になっていたので今回は良い機会です。箱絵もかっこよくてグッド。
打ち出しピンが外側に目立つので気になれば処理しておいたほうが良いでしょう。もしかすると放置でもあまり見えなくなるのかな。でも、何で外側にあるんでしょう、製造工程上やむをえないのでしょうか。
HVSSサスペンションは最低限のパーツ割でとても組み易いです。さすがタミヤ。
ハッチの手摺りは通常は細いパーツを接着するはずが、このキットでは一体モールドで出っ張った板状になっていてリアル感に欠けます。こういう部分は省略しないできちんと再現して欲しいものです。別パーツでも全然OKなので。というかむしろそれが普通でしょう。
上記とは別の場所ですが手摺りは真鍮線で作り直しました。実際、タミヤの開発担当は他社のキットを手に取ったことがあるのかなぁ。それで自社のキットの再現度に納得しているのなら仕方の無いことです。方向性の違いということになるのでしょう。一人のタミヤファンとしては、タミヤは技術力はすごいものを持っているはずですので、ゼロ戦のあのこだわりようをAFVキットにも見せて欲しいものです。あ、あとベルトキャタピラは無しの方向で・・・。100点のキットなんて無いはずなのに我儘ばかり書いてしまいました。
砲塔とフィギュアを組みました。出来の良いフィギュアが2体付属していてお得感があります。一番気になる顔の表情は2体とも緊迫感があってとても良いです。砲身が長くてとても強そう。
フィギュアのポーズは、そのまま組むと指差し先がすぐそこのようになってしまいちょっとあれなので、少し腕を上向きに修正しています。
砲身が長くて射程も長そうなのでフィギュアも遠くを見ているほうが雰囲気が出てよいかと思います。緊迫感が感じられる良い表情をしています。
(2014/04/05)
前後のライトガードはそのまま使用するとあまりにも分厚いので、少し削って薄くしました。厚さを半分くらいにするだけでだいぶ印象が変わります。
ベルトキャタピラを巻いてみました。5秒で終わる作業だしモールドもくっきりしていて出来が良いです。これならあまりベルトキャタピラを毛嫌いすることも無いですね。
AFVクラブからシャーマン戦車用T-80可動式キャタピラがリリースされているので、しかもなぜかキャタピラだけ手元に積んでいたので試しに組んでみることにします。
真横から見るとベルトと比べてほとんど同じです。本当に気になる人には違いが判るかなぁという程度です。ゲートの切り出し口が一部白化していますが表面は滑らかなので少し手入れするだけで目立たなくなるかと思います。
たしかにスプロケットホイールに沿ってまん丸ではなくて微妙にカクカクした曲線になっているところにこだわりがあれば、このキャタピラをチョイスする価値があるかと思います。自分としては非常に手間が掛かりましたが、まぁ満足です。他の部分でキャタピラが若干ゆがんでいますがそれもまた味ということで。
いま思いついたのですが、この部分だけ連結キャタピラにして、タミヤのベルトとつなげれば、一つだけキャタピラキットを買ってきて複数の戦車が作れる!まぁHVSSサスペンションの車両ばかり何台も作るかというとそんなことも無いのでけちけちしなくてもいいかな。
(2014/04/09)
防盾カバーを付けると砲身を上下に動かせないので見栄えの良い角度で固定しました。水平よりちょい上くらいが良いかと思います。この布製のカバーは一昔前なら、たしかウォーカーブルドッグだったか、「ポリ袋で作りましょう!」とか難しい作業がありました。こちらのキットでは優秀なプラ設計のパーツを組めば質感が上がるのでありがたいです。
(2014/04/17)
車両前部は箱絵を見ながら足りないところをプラ板で製作しました。
タミヤのキットは工具のクランプが省略気味なので真鍮線を使ってそれっぽく追加しました。もう少し細かいところまで自分で作れれば言うこと無いのですがかなり難しいです。
スモークディスチャージャーのキャップのチェーンを追加工作しました。細い銅線をより合わせて瞬間接着剤で接着。
砲塔後部に出っ張りは砲身が長いのでバランスを取るためにとスペース確保が目的とのことです。
エンジン排気口のメッシュは、ちょっと貧乏臭いですが知り合いからもらったキャンディーの包み紙を取っておいたのでそれを使いました。たいしたこと無い材料の割りに見栄えが大幅にアップです。
かなり車高が高いですね。これだと戦場で見つかりやすいのでは。
気になる部分は手を入れましたがキャタピラの組立で手間取ったほかはすんなり組立完了です。なかなか臨場感があって良いです。
(2014/04/17)
(2014/04/18)
奥まった部分に暗い色を吹き付けておきます。私の場合はアイボリーとタイヤブラックを混ぜており、ときどき余った塗料を追加投入する場合もあります。
さて、イスラエル戦車の肝であるシナイグレーの塗装です。第4次中東戦争(ヨム・キプール戦争)におけるシナイグレーの色は、タミヤの説明書によりますとXF-20のミディアムグレイとXF-57のバフを1対1にて混色するとありました。モデルカステンからも専用塗料が数種類リリースされているようです。今回はクレオスのMr.カラーで調色してみました。ニュートラルグレーとセールカラーをおよそ1対1で混ぜたあと、少し色味を加減しながら黄土色を混ぜます。ちょっと温かみが足りないかと思いキアライエローを少しずつ追加して丁度よさそうなところで決めました。大体のフィーリングで何とかなりそうです。
クレオスから新色でシナイグレーをリリースしてくれれば売れそうな気がします。カステンのはちょっと量が多いかなと思いましたので。
基本塗装とデカールまで貼ったところです。あとは軽くウェザリングをして完了かな。と書いていたら防盾カバーをどうしよう?キャンバス地のようなので多少色を変えておいたほうが良さそうです。
(2014/04/26)
M51スーパーシャーマンの完成です。第二次世界大戦後の戦車の中ではダントツで戦歴豊富なイスラエル国防軍の戦車です。アメリカのシャーマン戦車を自国で改造し105mm戦車砲に武装を交換して、アラブ諸国のT-54/55やJS3と互角に戦えるようになりました。
マーキングは第四次中東戦争時(ヨム・キプール戦争)のものです。車両カラーはイスラエル軍独特のシナイグレーと呼ばれているカラーで、調色レシピは製作記に簡単に説明しています。
キャタピラはAFVクラブの可動式連結キャタピラの変更しました。労力の割りに効果があったのか微妙なところです。ただし、ドライブスプロケットとリターンローラーに接する部分のキャタピラのトラック1枚1枚の丸みが良い感じになっている、と自分では思っています。
先の製作記ではシャーシの外側にたくさん打ち出しピン痕があってどうなのか、と書きましたが、完成するとまったく見えなくなるので問題無しです。
左右に貼ってある車両番号のデカールはインストでは斜めに貼ってありましたが、気持ち悪いので地面に平行になるように貼ってしまいました。
マズルブレーキはM51独特の形をしており、目の集まる部分です。
チッピングは筆で描いたり小さなスポンジでこすったりいろいろ行っています。今回は割りと控えめに行いました。
OVMの木の柄はレッドブラウン、タン、ダークイエローなどでウォッシングをしたりドライブラシをしています。もう少し工夫すべきかと感じています。
ペリスコープにはMr.クリスタルカラーのターコイズグリーンを塗ってみました。ちょっとわざとらしいので濃い目のクリアーグリーンあたりでも塗っておけば良かったかもしれません。そうなるとクリスタルカラー3色も買ってしまいましてあまり使い道が無いなぁ。濃い目の色と調色すればペリスコープに使えるかもしれません。
HVSSサスペンションの足回りは軽くウォッシングをしてパステル系でほこりを付けました。
排気口のネットは敵に手榴弾を投げ込まれないためではないかと思います。
キットにはヘッドライトのクリアーパーツが付いていないので透明エポキシ接着剤をたらして透明感を出しました。
装填手を乗せました。真剣な表情です。ヘッドギアは第二次大戦当事の米軍戦車兵の物に似ています。
コマンダーと装填手を組み合わせるとこうなります。目標かあるいは識別不明車両を遠くに発見したようなシチュエーションでしょうか。
イスラエル軍ユニフォームの色はダークイエローとオリーブドラブを1対1で混ぜたものを塗装しました。そういえばイスラエル国防軍のユニフォームはちょっと独特な色をしています。カーキに近いといえばそれっぽいですけれど。
このキットには斎木伸生氏の実車解説パンフレットが付いており、M51スーパーシャーマンの詳しいことが分かります。こういう資料を読むと完成までのモチベーションキープにも一役買ってくれるのでありがたい。
一時期はやっていた、あるいはいまも流行っているかもしれませんが、メルカバもSFっぽくてかなり魅力的な戦車です。イスラエルシャーマンでは型落ち旧式モデルと言っても良い車両を、改造しながら頑張って第一線で活躍させていた必死さが立派です。
最高にカッコ良いシャーマンが比較的簡単に製作できました。これこれ、この長い砲身と砲塔の後ろのでっぱりがそそります。タミヤの模型は組み易いし安心感があります。やっぱり最高です。
(2014/04/30)
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