ロシアのウラルトラックベースのロケット砲を製作しました。2015年5月の製作です。
ちょっと毛色の変わった軍用車両を作ってみます。ソビエト軍の多連装ロケット砲です。トラックモデルなんて普段作らないのでけっこう面白そうです。それにしてもトランペッターはよくこういうキットを出したなぁ、売れるのかなぁ、というよりも売れたのかなぁ。
こういうキットを出したことは賞賛しますが、パーツの多さを考えたとしても日本での販売価格は高すぎでしょう。
まずは車体、シャーシからですね。エンジンも平行に作っていくようです。動力系からということでしょう。ファンベルトがエッチングで再現されていて芸が細かいです。
車軸やらバンパーやら、あとは燃料タンクやサスペンションを取り付けました。プラスチックはけっこう柔らかめですね。
スペアタイヤを含めて7本入っています。左側のようにパーティングラインが中央に入っているので今のうちに削ってきれいにしておきました。このゴツゴツしたタイヤは存在感を出してくれそうです。
前輪を可動にしたくて真鍮線をいろいろなところに仕込みました。パーツが多くて難しいです。
6箇所くらい真鍮線を仕込んで一時は可動にして向きをグリグリと変えられたのですが、強度が不足していて一部割れてしまい非常に動きが不安定になってしまいました。残念ですがタイヤの向きは真っ直ぐのまま接着しました。
足回りが完成しました。おー、これだけでもなかなかカッコ良く見えてくるのはトラック病が進行してきたのか。車内やエンジンをどのタイミングで塗装するか難しいところです。
(2015/04/24)
運転席が難しそうなので先にロケット発射筒を製作します。ロシアのトラックを製作中なので、ロシアがらみで「メトロ42」というパニック映画を観てみました。これがまた秀逸な作品で映像にお金もかかってそうでした。内容もかなり面白いしキャラもみんな立っています。ハリウッド映画に負けないくらいかと思うのでお勧めです。ロシア語原題だと「METPO」そのまんまのタイトルですね。
ロケット発射筒の束は発射口のあたりにバリが多くて隣の筒とくっついていることが多いです。このキットのキモの一つなのでなるべく丁寧に整形しました。
運転席のパーツをすり合わせているところです。一種の箱組みで難しそうなのでおそらくここが一番デリケートな部分かと思います。干渉するバリをきれいにしたら今のところ大きなずれもなくきれいに組めそうです。このあたりで一回、塗装に入るべきでしょうね。
(2015/04/28)
内部塗装して仮組しました。パネルのスピードメーターなどのデカールはかなり薄くて繊細なので取り扱いには細心の注意が必要です。貼るのを失敗してこれを筆で手書きするのも手間ですからね。完成したらあまり見えなくなるでしょうけど、メーターのデカールを貼るとかなり本物っぽくなってきました。
しっかりと接着する前に軽くウォッシングを行いました。ウラルトラックの実物を見たことも馴染みもないのですがこんなところでしょうかね。ステアリングの形やメーターパネルを写真とキットで見比べるとほぼ再現されているようでたいしたものです。
パーツのつけ方、上下間違えてどうしても運転席を付けられません。ここはどうしても修正しないといけません。いろいろ組んでみてどうしてもうまくいかないので、難しい立体パズルでもやっているのかと思いましたがこういうことでした。
下記写真ともどもですが運転席やボンネット、フェンダー、排気マフラーに予備タイヤラックなど複雑に干渉する部分なので慎重に仮組みしています。運転席に上がるステップの取り付けにやや苦労しましたがあとは順調です。
予備タイヤのラックと排気管も仮組み。このあたりで外観全体も基本塗装を行ったほうが良さそうです。
(2015/05/03)
車体下部のフレームや陰になりそうなところなどをいつもの通り暗い色でエアブラシしておきました。
塗装指示書には明るい部分はダークイエローとありましたが、自分としてはクレオスのNo321、黄土色のほうが断然しっくりくると感じましてこうなりました。迷彩塗装の使用色はNo303 グリーンFS34102、No321 黄土色、No137タイヤブラックを使用しました。ドイツ軍の三色迷彩とはまた違って個性的です。
多少はウェザリングを施そうかと思います。その前にクリアーパーツとロケット砲以外は全て接着固定しました。やっと一つの塊にまとまりました。
(2015/05/11)
BM-21 グラートは、ソ連が1960年代初頭に開発した122mm自走多連装ロケット砲です。世界中で、主に旧共産圏で使用されている多連装ロケットランチャーです。「グラート」はロシア語で「霰(あられ)・雹(ひょう)」を意味します。ソ連では一個師団あたり12両配備されていたとのことです。
様々なロケット弾を発射でき、射程は5kmから40kmまでいろいろあります。BM-21は、停車後3分で発射準備が完了し機動性抜群です。40発のロケット弾を全て発射するまでには20秒、再装填は10分ほどで完了とのことです。装填係はかなり忙しそうです。
戦車とは作り方がかなり違いました。運転席の内部は全部組む前に、塗装しやすいうちに塗り始めました。
今回は運転席のガラス窓などのクリアーパーツをウェザリングしようかどうか随分と迷いましたがウェザリングはしないことにしました。ヘッドライトなどの光っているパーツを含めて良いアクセントになるし、チラッと運転席が見えるのも楽しいものです。
ウラルトラックの前面はこんな顔です。ロシア映画を観ていると消防車やタンクローリーなど、このウラルトラックベースの特殊車両がけっこう出てくるもんですね。シーンとは別にトラックばかりジーっと見ちゃいます。
フェンダーの裏や車両の下側は暗い色で吹き付けてから軽く埃っぽく吹きました。あまり粉っぽくなってもどうかなぁと思い今回は控えめにしました。
ロシア軍トラックの実車写真を見ると迷彩パータンはかなりアバウトで色むらのある車両も散見されます。ただ、自分が作っているこの車両についてはなるべく統一感を持たせた迷彩パターンにしたつもりです。
予備タイヤが大きくて存在感あります。チッピングがちょっとワンパターンになっているかなぁ。次はもう少し工夫してみます。
ロケット砲のレイアウトを縮小したラベルが装填口に貼ってあります。これは何のためなんだろう。どうやら一斉射撃と単発射撃ができるようです。
製作記にも書きましたがこのキットのデカールは薄くて繊細なので取り扱いに注意が必要です。
意外とロケット砲と予備タイヤの間にスペースが空いています。真ん中にステップがあるのでここに乗って作業することも多いのでしょう。6輪駆動なので不正地走行性能も割と良かったのかな。
ロケットランチャーの束は載せるだけの構造になっているのでこんなふうに分かれます。
AFV模型はあまりカラフルな色合いがないんですけど、今回はミラーやヘッドライトに加えて要所要所にオレンジの警告灯やテールランプがあり良いアクセントになっています。あとはロケット発射機の赤いバルブですかね。
ロケット砲の角度はこのキットでは固定されており上下には移動しませんでした。
燃料タンクの位置は日本で走っているトラックやトレーラーと同じ場所についています。このトラックを作っている間はいろいろ街を走っているトラックを思わず観察してしまいました。
一度作ってみたかった軍用トラックが完成したので達成感が大きいです。はじめは大丈夫かなぁと心配しながらでしたが、各部品を慎重に仮組みして確かめながら製作したので特に破綻した箇所はありませんでした。現用ロシア軍の三色迷彩の感じがかっこ良いし、クリアーパーツが要所で車両を引き立たせている感じでなかなか良いコレクションになりました。
(2015/05/16)