ツィンメリットコーティングがはじめからモールドされているドラゴンのキットです。2015年6月製作です。
ちょっと前から手を付けていたヘンシェル砲塔のキングタイガーです。以前製作したポルシェ砲塔と同様にツィンメリットコーティングがなされていて非常にクオリティの高いキットです。最近、ドラゴンは価格を上げすぎなのが残念なところですが、この頃は向かうところ敵無しの勢いでした。
ちなみにツィンメリットコーティングとは磁気吸着地雷が車体にくっつくのを防ぐために非磁性体のパテのようなものを車両全体に盛り付けたものです。ソ連兵が磁気吸着地雷を手に持って肉薄した場合に備えたのでしょう。結果的にはソ連軍はこのような兵器は持っていませんでした。ただ、ドイツ軍から鹵獲した吸着地雷を使用したことはあったかもしれません。
足回りは過去何度となく作っているので特に問題なく完了しました。転輪一つ一つが非常に大きくて存在感があります。
連結キャタピラはキングタイガーのアピールポイントの一つである緩やかな履帯の弛みを出しやすいのでかなり気に入っています。
エッチングパーツが豊富でとても精密なディテールアップとなるので製作していてとても楽しいです。いまからどんな塗装にしようか考えちゃいますね。
(2015/05/14)
細かいところですがエッチングパーツのワイヤー留め蝶ネジが足りないので、他のたとえばジャッキ留めをプラパーツのままにしておいたため余った部分を流用して対応しました。蝶ネジの自作はちょっと無理かなぁ。
一年ほど前にキングタイガーのポルシェ砲塔を製作したときには左右のフェンダーを切り欠きしてキャタピラを少し見せましたが、今回はより大胆に全部見せにして荒々しい雰囲気にしてみました。
砲塔後部ハッチは今回は閉状態としました。フィギュアを配置できるように砲塔上面の丸いハッチと四角いハッチは開けられるようにしておきました。
塗装してみないと分かりませんがツィンメリットコーティングのモールドはとても良い感じです。並びがところどころランダムでハンドメイドっぽい雰囲気もあります。
今回は予備キャタピラを搭載しないので、砲塔側面はカムフラージュパターンが良く分かりそうなくらいスペースが空きました。
(2015/05/26)
影をつける部分をこげ茶色で吹きましたがほとんどこげ茶になってしまった部分もあります。
マホガニーを塗装したあとのダークイエローはなんとなく落ち着いた色味になるので個人的に気に入っています。
なるべく砲塔とシャーシの模様がつながるようにダークグリーンを吹きました。
レッドブラウンもだいたいダークグリーンと同じくらいの面積としました。ダークイエローの面積はこの時点でちょっと狭くなりました。大戦末期のドイツ軍戦車の迷彩パターンを少し考慮しました。
マーキングは第101重戦車大隊の1944年フランスでの展開中としました。第1SS装甲師団所属でした。黄色の車両ナンバーと国籍マークが2箇所のみなのであっさりした感じです。黄色の車両ナンバーが目立ちますがウェザリングの過程で車両に馴染んでくるかと思います。もう少しで完成です。
(2015/06/01)
同じ重戦車でもティーガーIとは対照的に傾斜装甲がいたるところに見られます。これは好みが分かれるところでしょうか。パンターとちょっと似ているところがあります。前面装甲は最大で砲塔が180mm、車体が150mmです。主砲は71口径8.8 cm砲で弾薬搭載量は84発でした。
ティーガーIIは約500両生産されました。ということは全ての戦線の広がりを見ると遭遇した連合軍、ソ連軍の兵士の数はそれほど多くなかったのかもしれません。
シャーマン戦車が合計5万両、T-34が合計で8万4千両生産されたことを考えると、少数精鋭としても少なすぎですね。大戦末期はガソリンの不足もあり残念ながら100%の力を発揮できなかったと聞きます。
今回はウォッシングであまり暗くならないよう気をつけました。ツィンメリットコーティングの間に濃い目の塗料が多めに入ると車両全体が暗くなるのでそのあたりに注意しました。
車両後部は光が届かなくて撮影しにくいです。排気管は複数のさび色で塗装してなかなか良い感じになりました。
8.8cm砲の砲口のアップ。あまり意味のある写真ではないですね。
エンジンカバーのネットがデフォルトで入っているのはとてもありがたいです。こういう細かい再現度を別売りパーツを使わずに実現できるところがドラゴンのキットのとてもすばらしいところでした。
サイドフェンダーを全て取っ払ったのでキャタピラが目立ちます。いくつかの色でウォッシングをしました。やっぱりある程度メタリック色で輝いているほうが重厚感が出ますので控えめに光らせました。
あれっ、スコップのところにウサギの毛のようなものが付いています。隣の部屋から飛んできてしまったのだろうか。ワイヤーなどは適度にさび表現を施しました。
こういう緩やかな弛みは連結キャタピラだと表現しやすいです。最近はベルトキャタピラの戦車は組み立てていないので感覚を忘れてしまいました。ベルトでも重量感を表現できれば組立で失敗するリスクも少ないのでそのほうが良いのですが…。最近のタミヤはどうなんだろ?相変わらずドイツ戦車はベルトばかりなのだろうか。
足回りはかなりハードに汚したつもりなのですが、改めて見るとそれほどでもないですね。大きなホイールなんかはたくさんの色を使ってバリエーションを豊富に表現したのですが全体的にこぎれいな感じです。まぁ、これくらいでちょうど良いのかなぁ。
ツィンメリットコーティングのモールドがはじめから彫られているのでお手軽にコーティング付きの戦車が組めました。コーティング自体も自分でパテ盛りするより綺麗かも…。
第101重戦車大隊のマーキングです。1両あたりのシールの数は数箇所と少ないので使用しないカルトグラフ製のマーキングが余ってもったいないです。何かのときに重宝するのでキープしておきます。
おぉ、このシルエットがすばらしい、人気が出るのもうなずけます。兵器なのであまり褒めるのもどうかなぁと思いますが、子供の頃のプラモデル製作ではゼロ戦、戦艦大和とキングタイガーが人気だったのではないでしょうか。このサイトではゼロ戦も大和もまだ作っていませんがそのうち作りたいものです。
なかなかに無骨なティーガーIIが完成して満足度高いです。長砲身の戦車は砲塔を横に向けるとかっこいい。ドラゴンのキットは最近あまり見かけなくなったので積んでいるキットが減ってきたら今度はタミヤのも作って感触を比べてみたいです。
(2015/06/07)