今回はホビーボスのメルカバIIIDを製作することにしました。かなり前にアカデミーのメルカバIVを作ったことがありますが、箱絵を比べてみるとそれほど形に差があるようには見えません。発売当時はかなり値が張るキットで最近まで寝かしておくつもりはなかったのですが、ようやくニッパーを入れてみます。
細かいパーツをたくさんシャーシに付けています。この辺はサイドスカートで隠れてしまうのでそれほど神経質にならなくても良さそう。
サスペンションと転輪も組み終わりました。アイドラーホイールが複雑な形状なのに一発抜きのパーツでした。凄いね。
キャタピラとスプロケットホイールの歯が合わない。ぜんぜん合わないですね、これ。悪魔的設計。何個か作っているけど、ホビーボスのAFVでいままできっちり合ったキャタピラ見たことないな。これは模型メーカーとしては死活問題なのでは?期待していたのに残念。この部分、合わせるのは最低限の責任かと思うんだけど。
キャタピラの一枚一枚はモールドが良くて品質が高いです。組んでいく間に少し曲がってしまうのは別に苦労でも何でもない。両脇の極小のピンをはめ込むのが面倒ですが、このあいだ戦艦のエッチングパーツで鍛えたピンセット捌きを生かしてちょこちょこと組み立てています。
スプロケットホイールの歯を切り飛ばしてあとで接着。以前、ホビーボスのI号戦車C型(VK601)を組んだ時もこの方式を使ってしまったと思う。これをここに「ホビーボス方式」と名付けたい!
キャタピラは全部捲かなくてもサイドスカートで隠れるから見えるところだけでも良いんだけど、今後サイド丸見えの連結キャタピラを組むこともあると思うので練習のつもりで全部捲きました。完成後に隠れてしまうサスペンション部分も今の時点では良く見えます。戦車の下半分だけで随分疲れちゃったョ。
(2017/09/09)
真鍮のボールとチェーンが大量に入っておりいろいろと加工して最終的には砲塔の後部に吊り下げます。理想的には真鍮玉の軸の根元を小さな輪っかに加工して、それを5コマに切断したチェーンの端に接続しますと接着剤無しで組み上がるのかもしれません。自分には無理。瞬間接着剤での点付けを多用してとにかく完成させます。この作業、連結キャタピラを組むよりも面倒くさい。精密な再現をするための材料がそろっているのはとても評価できると思います。
圧倒的に添付のチェーンが足りない。切断するときに1コマのチェーンも無駄にしないで組んだのですが、それでもチェーンカーテン10本分、チェーンの輪っかが50個足りませんでした。逆に真鍮玉は余る。こういうところはホビーボスにはもう少しきちんと考えてほしい。
複雑な形状の砲塔がたくさんのパーツに分かれているけど結構きっちりと組み立てられました。合いは良好です。
仕方が無いので足りないチェーンは艦船模型に使おうと思っていた錨鎖用のチェーンを流用しました。サイズが違うけど塗装すればそれほど目立たないと思う。
(2017/09/11)
シナイグレーを吹く前にモノトーンで明暗を付けておきました。単色塗装だと単調に見えるとあまり面白くないので、これで多少変化が出ると良いんだけど。
あまりよく分からないんだけど、OVMの固定、キットのままだとドイツ軍のようなクランプも連合軍のようなベルトも無いので、ベルト固定に見えるように手持ちの材料で少し加工してみました。
シナイグレーは時代によって微妙に色調が変わっているように見えます。前回、メルカバIVを製作した時はMr.カラーの60番、RMLグレーを60%、340番のフィールドグリーンを40%で結構グリーン寄りの色調にしました。これはこれで結構気に入っているのですが、比較的最近のイスラエル軍戦車は黄色っぽさが少なくなりグレーに近いんじゃないかなぁ、ということで手持ちのMr.カラー60番RLM02に321番黄土色と13番ニュートラルグレーを混ぜて色調しました。適当なので忘れましたが5:4:1ぐらいだったかと思います。作りすぎて余らしてしまった…。
メルカバが完成しました。メルカバ主力戦車は簡単に言うと長年使用していたイギリス製のセンチュリオンの後継、Mk3は1979年にデビューしたMk1の進化形です。砲塔も車体も新設計となり120mm滑空砲を装備しています。1990年正式採用。今回のMk3DのDはダル・ドレッドの略であり砲塔側面にモジュール式新型装甲を採用して市街地戦闘などで全周防御力を向上させました。
レバノン内戦でヒズボラのRPGロケット攻撃に悩まされましたが、車両の構造も手伝ってか車両損耗に比して乗員の死傷率はけっこう少なかったようです。メルカバに対する戦車兵の信頼も結構高いのでしょう。そもそも戦車で市街地に突っ込んでいくのは死亡フラグのような気がするんだけど。
今回は控えめにアンテナを0.3mmの金属線で1本だけ追加で取り付けました。
ペリスコープは実車写真を見るとグロスブラックが自然なようでした。偏光シールを何種類か持っているんですが、グロスブラックが一番落ち着いてこのメルカバには似合っていると思う。
チェーンカーテンは出来ればもっと丈夫に作りたかったです。砲塔を動かすと干渉して破損しそうなのでそんなに動かさないようにして飾ります。
サイドの排気口は黒っぽく塗装。そういえば1年ほど前に製作したロシアのBMPもこの辺に排気口があった記憶が。
ハッチが車体に一カ所、砲塔に2カ所あり、いずれも開閉できるようにしました。中は特に塗装してないんですけどね。
スモークディスチャージャーは蓋を開けた状態で弾薬が見える状態で組み立てました。
メルカバは見当違いの場所に機銃があるけど、これはおそらく中にいる戦車兵がリモートで操作できるんじゃなかったかな。
ホビーボスのメルカバ、このキットは組立でかなり労力がかかります。大きな問題がいくつかありましたが、出来上がるとディテールが細かくてものすごく格好良い!!キャタピラとチェーンカーテンの組み立てに時間を取られなければよりスムースに完成に持っていけるでしょう。
(2017/09/16)
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