メルカバ以来、久しぶりにアカデミーの戦車プラモデルを作ってみました。2015年10月完成です。
今回はアカデミーのM10駆逐戦車を製作してみます。去年ノルマンディー上陸作成70周年を記念して発売されたものです。実際のM10は2003年にリリースされたものの再販のようです。装備品などいろいろ変わっているのかもしれません。
そういえば、最近の模型誌ってなんでおまけが頻繁にくっついているんでしょ?いや、おまけじゃないですね。定価が3倍くらいに跳ね上がっているんだから不要な人にとっては購買意欲を思いっきり阻害する要因だと思います。情報を買うんだか模型を買うんだか分からないんだけどなぁ、キットの押し売りだョ、これじゃぁ、いくら付属プラモの品質が良くてもね。中綴じの雑誌にそういう傾向が顕著のようです。でもまぁ単価を上げないと収支的に大変なんだろうか。
イタリアのカルトグラフ製の鮮やかなデカールが入っています。ちょっと嬉しい。フランス自由軍の車両を製作することも可能です。
ちなみにキットのタイトルにあるGMCとはガン・モーター・キャリッジのことです。。起動輪は穴あきと穴無しの2タイプから選べます。
転輪は6本スポークプレスタイプと5本スポーク穴あきタイプのホイールが用意されていました。大戦中の実車にはホイールの混在はよくみられたようです。
いろいろな部分に車体番号のようなモールドが刻印されています。
結局転輪などは後期型の穴無しタイプで統一しました。
(2015/09/04)
なんだか随分とパーツが多いなぁと思っていたら、けっこう内部の再現度が高い。オープントップの砲塔なので中が見えやすいから中も精密なパーツ構成になっているのだろうか。実は内部工作はあまり興味がないんだけれどもせっかくパーツが用意されているので作ってみます。
パーツの合いがすこぶる良好でとても組みやすいです。組みやすいので内部工作も出来上がってくるとなんだか楽しくなってきました。
けっこう古いキットの部類になるのだろうけど、足回りは良い出来ではないかな。キャタピラは表面が平らなT-51タイプです。上が浮き上がってしまい履帯の重々しさが感じられません。これは何とかしたいところです。
車両前面の2つのハッチは開状態で作ってみようかと思っているのですが、その前に砲塔の回転が干渉しないかを確認してから接着したほうが良さそうです。
(2015/09/23)
OVMの取り付けガイドに装甲板の表面にモールドが彫ってありました。気持ちはありがたいのですが削り取ります。
私は別に連結キャタピラ原理主義者ではないんですけど、どちらかというとベルトキャタは嫌いです。とくにT-34など薄い板状のキャタがベルトだとどうもなぁ、と思います。なのでAFVクラブがT-34をベルトで出したときにはちょっとショックでした。買っちゃいましたけど。シャーマンやM48、M60なんかはあまり弛みのないキャタピラなのでベルトでも違和感が無いでしょう。でもこの写真のようにキャタピラがガイドホイールから浮いていると重々しさがないので接着します。
ポリのキャタピラはプラ用の接着剤では付かないのでこのような接着剤を使用しました。ちょっとお高いのでもっと安いのでも良かったかな。
かなりがちがちに接着できました。上の写真よりは随分マシになったと思います。
(2015/09/28)
ポリ製のキャタピラは塗料が密着しないのでプライマーを塗っておく必要があります。それでこの染めQテクノロジィのミッチャクロンを使用しました。ミッチャクロンをスプレーすると若干べとつく感じがするので、早めに下塗りを完了しておいたほうが良さそうです。
車内はチラッと覗くと見えるので簡単に塗装しました。内部の床の滑り止めに軽くドライブラシをかけるとディテールが浮き上がってグッド。
ほどほどの汚し、これくらいがちょうど良いんではないかなぁ。やっと次は全体の組立ですね。なんだか航空機模型の作り方に似てきてしまった。
(2015/09/30)
インストにはどこにどんなアクセサリーを載せるか特に表記がないので、グランドパワーの50号の写真を見ながら良さそうなところに積載しました。想像でこんな感じじゃないかなぁと思います。
このキットにはたくさんのアクセサリーが入っていて製作していて楽しいです。雑嚢、予備の転輪、ジェリカンや予備弾薬入れなど、デカールの邪魔にならない場所に配置しました。ベルトやらロープなどを取り付けてある程度それらしく固定しました。
本来はこんな固定の仕方じゃないとは思うのですが、何もないと戦車が動いたらすぐに落ちてしまうと思うのでマスキングテープなどでなんとなく固定。シャベルやハンマーの留め具も出来る範囲で自作しました。
シャーシの両サイドにグローサーラックを取り付けてしまいましたが、お気に入りのデカールがある場合は貼り付けるスペースが無くなってしまうかもしれません。まぁ、多少前後にずらしても良さそうですが、ジェリカンとかを取り付ける場合にもデカールを見せたい場合には配置が悩ましいです。
アンテナ基部のエッチングパーツの取り付け方を間違っちゃいました。そろそろ基本色で塗装です。
(2015/10/07)
砲塔上部に鋳造番号のようなモールドを貼り付けるようになっています。モールドを切り取ってくっつけるのでしょう。
うまく切り取れないかもしれないので簡易に型を作ってポリパテを固めたものを移植しました。右のモールドはまた使えるかも、ってそれほど活躍の場もないだろうけど。
マーキングは自由フランス軍が使用したM10ということにします。カルトグラフのデカールは貼りやすくて丈夫で綺麗で言うこと無しです。
(2015/10/10)
M10が完成しました。車両内部が再現されていてオープントップなのでハッチを開け放しにすると内部を覗き込めます。わりと再現度が高くてかっこ良いです。車体下部はM4A2戦車とほぼ同様です。
車体表面に丸くぽつぽつある突起物は増加装甲を取り付けるためのものです。軽量化のために装甲がM4シャーマンより薄いためにあとで強化できるようにしてありました。
アンテナは金属線にしました。伸ばしランナーだとかなりの確率で破損してしまうでしょう。砲塔後ろの出っ張りは前が重くてバランスが悪いため、調整のおもりだそうです。
ジェリカンのラインを消すの忘れました。溶接あとということにはならないかなぁ。困りますね。
もう一つちょっと失敗。キャタピラのカクカク感ばかり気にして左側のT-51キャタピラの打ち出しピン跡のようなキズを滑らかにするのを忘れてしまいました。垂直懸架式(VVSS)のT-51タイプは表面の平らな部分にゴムが貼られたものなので走行中のキズに見えないこともない、と言っておきましょう。
キャタピラのサビが多すぎましたかね。ただ、建設機械でも数日間動かさず放置するだけでさびが出てくるとのことなので、この表現もあながちフィクションとも言えないのかな。
主砲は50口径3インチ砲です。砲塔内部に6発とその他車両内に合計54発の砲弾を積んでいます。
今回はいつ車両内部を塗装しようかと迷いまして、結局は履帯を巻いた後に塗りました。詳しくは製作記をご覧いただければと思います。
組立中に砲塔を回転させてみたところ前部のハッチには干渉しないようなのでハッチを開けて作ることにしました。
マーキングは1945年4月のドイツに展開中の自由フランス軍第5機甲師団です。フランス国旗をモチーフにしたマーキングとアメリカ軍の星マーク、砲塔にはストラスブールとロゴが入っています。塗装面とまったく段差がないくらい綺麗に貼れたので嬉しい。
乗員は5名、運転手と無線手、他に砲弾の操作要員が3名。砲塔内部に折りたたみ式の椅子が3つあります。ここに3名で操作していたらかなり狭いようです。
このキットにはライトの透明部品が付属していないのでタミヤのクリアーエポキシ樹脂を使用しました。このクリアーが驚くほど透明なので、今回、レンズの向こう側の処理が甘くてかっこ悪くなってしまいました。そのため、縦にけがき線をたくさん入れてヘッドライトレンズらしく見せて薄っすらとシルバーのウォッシングをして奥の方の粗さをあまり見えないようにしました。このタミヤのアイテムはきちんと使えば強い味方になりそう。
アカデミーさんも高品質のデカールや内部再現てんこ盛りの内容なんだからライトの透明パーツくらい追加しても良さそうなもんです。
ブローニングM2機関銃とM1919 キャリバー30重機関銃が1丁ずつ砲塔に装備されており力強い印象を与えています。
ゴムのキャタピラですがあまり問題ないように見えます。プライマーを塗装すれば十分に塗料が食いつくので塗膜は丈夫です。
車両の金属部分はあまり派手なメタリックシルバーでのドライブラシは行わずに、渋く光るくらいの表現に留めました。
今回はなんとなくあまり砲身を汚したくない気分でした。ちょっと浮いた感じになってしまったか。スワスチカのキルマークは始めは冗談かと思っていました。ホントにこういうマークを入れていたんでしょうか。ドイツ軍みたく帯でいいのにね。
車体内部を製作しているときやキャタピラをいろいろいじっているときは、ホントに完成するのかな?という感じでしたが終わってみるとけっこう気に入っています。装甲の薄い戦車で強敵ドイツ軍と渡り合うのは勇気がいることでしょう。自由フランス軍はマーキングなど特徴があって面白いです。
(2015/10/12)
コメント
はじめてのコメントになります。
最後の記事で車体内部やキャタピラをいじっていると
ほんとに完成するのだろうか?とありますが、この
キットも色々と不具合があるのでしょうか。
というのも当方、今、AFVクラブのM18、M10
M36を制作しているのですが不具合が多くて既に
M18は断念しました。パーツの長さが左右非対象で
合わないパーツが入る穴径が違い折れたりと悪戦苦闘
の末、断念しました。またキャタピラは柔らかすぎで
キャタピラの付け根の穴に棒が入らないので接着剤で
接着すると溶けて使い物にならないという始末。
なのでアカデミーの製品はどうなのかということで
質問した次第です。
おはようございます。AFVクラブのM18、このメーカーはあまりハズレが無い印象ですが残念ですね。アカデミーのM10は実車との比較による正確性は分かりませんが組立で難儀したところは無いです。パーツはけっこう多めでも合いは悪くないです。「ホントに完成するのかな?」というのは工程が多くて先が見えるまでだいぶかかりそうだというニュアンスでした。デカールの質も良かったし良いキットだと思いますよ。
返信ありがとうございます。
キャタピラもしっかりしています?
戦車兵も付属で入っているのでしょうか。
ホイルの穴に入る支柱のような棒は太目でしょうか。
AFVのは細くてしょぼいんですよ。
タミヤのようにしっかりしていればいいのですが
残念ながら数年前なのでもう忘れてしまいました。ホビーサーチなどのサイトを参照されてはいかがでしょうか。