イタレリのドイツ軍ハーフトラックのキットです。2015年10月の完成。
積んでいるプラモデルが3桁前半くらい溜まっているので、30年前、20年前、10年前、5年前、つい最近にリリースされたキットといろいろです。気になるものは手を付けていこうと手に取ったのがこれ。それぞれ購入時には思い入れがあったわけですから積みっ放しなのもおかしな話ではあります。ま、このへんはモデラーの永遠のテーマなので人それぞれですけどね。
イタレリのこのキットのプラスチックは乾いた感じで、削っていても粘っこくなくてとても気持ちよいです。
(2015/10/06)
このキットは連結式のキャタピラなので私としては嬉しいですね。連結大好き。
少しずつ巻こうと思ったのですが、キャタピラがキングタイガーやT-34のように二種類の交互で、けっこうサイズが小さいのではじめに両面テープに貼り付けて固定してみました。
流し込み接着剤と樹脂入り接着剤をを適度にブレンドした粘度のものを流し込んで、思い切って一気に片側を巻いたところです。予備パーツなんてものは無いのでパーツの紛失厳禁です。まあまあうまく巻けて良かった。
(2015/10/08)
両側を無事に巻き終わりました。キャタピラの裏側もそれなりにモールドが入っており十分な出来、だと思います。
前輪は可動します。よくある突起の先を熱したドライバーで焼き潰して留めるタイプです。プラや塗料、シンナーなど可燃物が山ほどあるのでよほど火の取り扱いには注意しないといけません。ディナーでよく使うキャンドルスタンドは重くて安定性がありますが作業が終わったらとっとと消します。
ドライバーズコンパートメントは他の部品とどう干渉するのかいまいち分からないのでこの辺で組立を止めておきます。
前輪は左右に30度くらい可動します。他のメーカーの装甲車のタイヤでもなかなか可動するのは少ないのでイタレリの十数年前のキットとはいえ、この心意気は素晴らしい。丈夫ではないのであまり動かさないほうが良さそう。
(2013/10/13)
荷台部分を組み上げたので運転席とのすり合わせをしているところです。今回、荷台の枠は思い切って全部広げました。メッシュの金網パーツはディテールアップに効果的です。
ちょっと組んでみました。なんか基本的構造が分かっていないので難しい。
コツとしては水平と垂直に注意しながら組むことでしょうか。これも完璧とはいえませんが、垂直についていないといけないプレートなんかが斜めっているとちょっと弱っちく見えてしまいますのでできるだけ注意しました。まだもう少し細かい部品が残っています。
(2015/10/16)
荷台と運転席をシャーシに接着して内部を塗装しています。完成すると覗き込んでもあまり見えなさそう。
砲の仰角は可動できます。ただしパーツの強度があまりないので注意が必要です。けっこうスムースに可動するのが意外でした。ググッと上に砲を向けてみました。
組み立て終わっての感想ですが、部品の合いは良いです。思っていたよりも組み立てやすかったです。打ち出しピンの跡やヒケがところどころあるので修正しました。
ちょっと防弾板にヒケが残ってました。横から見るとボンネット前面の鉄板が厚いのはエンジンを正面からの銃撃から守るためでしょう。戦争末期には前面装甲16mmのタイプが生産されたとあるのでこれを見るとそのくらいの厚さはありそうです。
(2015/10/18)
水性アクリル塗料を剥がしたあとのベースになる部分なので、とりあえず全体を均一に塗りました。
塗装指示書にはダークイエロー単色しかありませんでした。ダークイエローだけだとなんだか寂しいので、箱絵のようにダークグリーンを加えて二色の迷彩としました。
(2015/10/20)
sWS ハーフトラックは主に第二次世界大戦後期に運用されました。各部を簡略化して高速走行を求めず、泥濘での走行性能を考えて従来より幅広のキャタピラを採用しました。
sWS ハーフトラックは最高速度が時速約30km、従来のハーフトラックが50kmなのでかなり遅いです。ただし荷台が幅広で安定しているので各種派生車両が作られました。この対空砲搭載型もそのうちの一つです。
ブロンコやグレートウォールホビーからもsWSはリリースされていますがイタレリのこのキットもなかなか良いんじゃないでしょうか。
ヘアスプレー技法で塗装の剥離を表現しました。水性塗料はあまり好きではないのですがこの技法を使う場合はやはり必要ですね。塗料だけでもMr.カラーと水性ホビーカラーとタミヤエナメルに油絵の具、あとパステルやマーカーなどいろいろ物が増えてしまうのでなんだかなー。
こびりついて乾いた泥を表現するために今回は立体的に見える材料としてマットメディウムを使用しました。
右と左で基本的には同じ系統の汚れにしないとつじつまが合わないので、一応統一してます。
複合転輪がドイツ車両の特徴です。複合転輪にすることで走行、走破性が向上したという部分はあると思います。大幅に整備性・生産性が落ちるのが痛いところです。大量生産のソ連・アメリカ相手に質だけでは太刀打ちできませんでした。
運転席入り口の大きな木のベンチは頑張って描きました。うんうん、なかなか良い具合になった。
空薬きょうがキットに付属しているので塗装して転がしてみました。
普通はこの空薬きょうケースに格納されるのでしょう。この大きさからするとすぐに一杯になってしまいそうです。9本あったのがいつのまにか1つ無くして8本になってしまった。こういうのって探しても必ずといってよいほど出てこないんですよねぇ。絶対にこの部屋にあるはずなのに。でも、このあいだは部屋でなくしたパーツが風呂場に転がっていたこともありました。服に付いて移動したのでしょう。
荷台は滑り止めのポツポツがモールドされているのでうるさくならない程度にドライブラシなどで浮き立たせました。
迷彩塗装にはわずかに統一感を持たせるために、垂直方向には上下に、水平部分には前後に伸びるようなダークグリーンのパターンにしてみました。割と落ち着いた良い感じになったかと思います。
この重国防軍牽引車の総生産量は1000両にも満たなかったようです。敗色濃厚で他に優先する兵器が多かったのかな。
フラッシュハイダーのモールドを少し強調してあります。ドライブラシ掛けてもあまり分からないかな。
ナンバーのデカールは一文字ずつ並べないといけないので大変。WHだとドイツ陸軍でWLだとドイツ空軍です。今回は陸軍の車両にしました。
そうそう、タミヤエナメルのゴールドリーフはエナメルシンナーでは希釈できずになんだか分離しませんか。いまいち使い勝手が悪いので、カスタマーサービスに問い合わせたところ、やはり希釈の具合が悪いそうです。うーん、なんだかなぁ。でも、クレオスのMr.カラーのシンナーではちゃんと溶けました。塗り分けには不便だけど、まぁこれでいいか。いや、まてよ、それならMr.カラーのゴールドを使うのと状況は変わらないような・・・。まぁいいや、以前、ミサイル搭載のストライカーをタミヤエナメルで筆塗りで塗装したときにはぜんぜんダメで、他のメーカーのゴールドをエアブラシし直したけれど今回は、まぁまぁきれいに塗り分けられました。(Mr.カラーのうすめ液を使って)。この部分は細かくて非常に大変でした。
このハーフトラックはなかなか統一感の取れた仕上がりとなって満足しています。イタレリのキットを作るのは実はまだ2作目でした。ヨーロッパを代表するメジャーなメーカーなので、今後の選択肢として機会があればもっとたくさん作りたいところです。出会っていない名キット(迷キット?)があるかも。
そうそう、大ヒット映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の未来の日が実は昨日だったんですね。いやぁ、月日が経つのは早いものです。また3部作を観てみたいな。ホントに良い映画でした。
(2015/10/22)
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