SMERのSu-17フィッターです。前回、同じくセマーのSu-7を製作した時は、確か豊富でもない飛行機プラモデルの経験の中ではかなり苦労したキットでした。衝動買いでこのSu-17/22フィッターも実は手元にあるんです…。他社のもっと作り易そうなキットを買って作りたいなぁと思っているんですけど、まずはこいつを作ってやらねばと思い、あえてニッパーを入れ始めました。
とりあえず製作前にどのカラーリングの機体を作ろうかなぁ、と説明書を読んでいました。SMERの塗装図はハンブロールの色指定しかなくて、しかも番号が古いのかクレオスと対応させようとしても色がよく分からないものが多い。ソ連軍で作りたいが、今回の迷彩は大まかに言うとダークブラウン、ライトブラウン、ダークグリーン、ライトグリーンの4色のようです。手持ちで何とかなりそうです。
基本的にイモ付けのパーツが多いことや大きな隙間やヒケがときどきあるのが、工作が難しいと思う理由だと思います。SMERキット2機目でも製作中に覚悟の中にやや不安有り。
コックピットやエンジンを組み込んで左右を貼り合わせないことには先に進まないので、少しずつ塗装して進めています。同じ色はなるべく一回で塗装したいのだけれども、組立との兼ね合いで後に回す塗装も多いです。
ボディの左右パーツの貼り合わせがものすごく難しいです。機首のエアインテークとフロントランディングギアコンパートメント、リアエンジンとコックピットサイドパネル、フロントパネルにシートの微調整、慎重にすり合わせを行っても段差や隙間がたくさんできてしまいました。丁寧に塗り分けたコックピットも接着剤を大量投入したのでリタッチする部分がたくさんありそうです。でもとにかく必要な部品は組み込みました。
(2018/03/23)
可変翼の引き込み部分はイエローグリーンで塗装しました。Mr.カラーが無いのでタミヤエナメルを筆塗りです。
はい、お約束で隙間が大量に空いてしまいました。ただし、以前製作したSu-7よりはだいぶパーツ同士の合いが良いです。
いずれはドイツ戦車のツィンメリットコーティングをするのに役に立つかと思い、だいぶ前に購入していた十和田技研のヒートペンです。今は製造元は同じだけど販売会社はプラッツ扱いとなっているのかな。新兵器の威力を見せてくれようぞ!!
隙間はなるべく見えにくい下側に発生させてからヒートペンで修正しました。伸ばしランナーはパーツと同じ材質なのでスムースに隙間が埋まっていきます。ただ、上反角の正確性等考えると毎回下側で修正できるわけでもなさそう。
(2018/03/25)
このキットは他にもおそらくいろいろな箇所で隙間埋めやヒケ埋め作業が出てくるでしょう。きっとこのヒートペンが役立つに違いない。
パイロンは正確な角度で一部分を削って主翼に合うよう調整せよ、と組立説明書の指示があります。これがまた難しいし大きな隙間が空いてしまいました。ここもヒートペンで埋めたり削ったりです。あまりきれいには仕上がらないかなぁ。
機体下面のランディングギアコンパートメントのカバーを脚に取り付けました。ロシア現用機、過去何度か製作していますがややこしい。たぶんこれで大体合っていると思う。
ピトー管などを取り付けました。不用意に弄り回すと今後破損の可能性が大きいです。やっと塗装に入れるけれど、その前にもう少しサンディングしないといけません。ピトー管はあとで角度の微調整ができそう、パーツがそんなに固くないので。
今に始まったことではないけれど、あらびきソーセージが袋パンパンで空気ばかり入っている。テープでぐるぐるにして2パックセットだけど空気ばかり。プラモデルじゃないんだから中が空洞で良いわけないでしょ。その内一袋にたった二本入りとかになったりして・・・。食べきりサイズじゃなくて食べ足りねサイズでしょーがってここで怒ってもしょうがないね。気が付いてみるとどの食品もここ数年はシュリンクフレーションがひどいね。模型価格はインフレ気味だけど。
とか言いつつHobby Easyで少しポチってしまいました。ここはLucky Modelみたいに送料サービスとかやらないのかなぁ?円高レベルはまだ海外通販に勇んで買いまくるというほどでもないですけど、現用イギリス軍のジープというかそんなものを買ってしまいました。
(2018/03/27)
そういえば真っ白な成型色は珍しい。タミヤの4連対空ハーフトラックに付いていたフィギュア以来の白いパーツです。
ゾルとテープでマスキング。今回、キャノピーは閉状態をチョイス。もしも失敗しても開状態のキャノピーが別に付属しているのでそちらでも製作できます。
シートベルトは手元のパーツを適当にチョイスしました。シートベルト形状は正確ではないですけど、キャノピー越しなので雰囲気だけでも、と思います。一応、普段は使ったり使わなかったりなんだけど、コックピットの照準器には偏光シールを貼ってみた。でもあまりよく分からないね。クリアーブルーでも塗装してから貼った方が良いんだろうか。
コックピットの機体への組み込みと各パーツの微調整で四苦八苦してパネルの塗り分けにまであまり気が回りませんでしたって言い訳、一応それらしくは塗装したんですけど。
仕上がりに自信のないところはサーフェイサーを吹いてつなぎ目が消えているか確認しました。「うん、消えてないね。でもそのままGo!」みたいな。目立つところはなるべく消しました。
最近、SF小説でキム・スタンリー・ロビンスンの「レッド・マーズ」というものを上下巻ともに読みました。今となってはだいぶ古い小説ですが描写が超リアルで人物描写もそれなりに詳しく、テラフォーミングやロボティクス・テクノロジーなど色々出てきてかなり楽しめました。ただし、トータルで1,000ページはけっこう長い。しかもページびっしりでほぼ余白が無いので内容が濃い。最後のほうは人類の愚かしさが嫌というほど出てくる怒涛の展開で結構呆れてしまいます。続きの「グリーン・マーズ」や「ブルー・マーズ」も読みたいんだけど長いからなぁ。
(2018/03/30)
ジェット機はエンジン周り、どうしてもメタリックを先に吹いてマスキングという形になってしまうのがちょっと面倒。エンジンはシルバーや黒鉄色や焼鉄色、クリアーオレンジなどいろいろ吹いて模型的演出をしてみました。今回の機体はパイロンや主翼下面もメタリックなので迷彩塗装前の工程も意外と手間がかかります。
エアブレーキは内側を塗装して仮留めして閉じておくとマスキングしないで済むと考えますがどうだろう?
マスキング必要箇所がけっこう多い。可変翼の下側なども含めて。塗装下準備は面倒なだけであんまりおもしろくないんだよねー。
四色迷彩の今回セレクトしたカラーなど、機体下面はMr.カラーで337のグレイッシュブルー。けっこういろいろな細かい部分に使用されるグリーンには302番グリーンFS34092。迷彩色は41番レッドブラウン、310番ブラウンFS30219、330番ダークグリーンBS381C/641、303番グリーンFS34102です。知らない間に航空機に使うカラーも随分溜まってきたな。
めちゃくちゃ細かいコーションマークがたくさん付いています。これを真面目に全部貼り付ければけっこう結構疲れそうだけれども精密感が出るでしょう。
(2018/04/01)
ようやく製作中のSu-17が完成しました。1/48スケールだと結構大きいので、また完成すると飾る場所を確保しないと、と何かと大変です。
スホーイ Su-17は1970年から運用を開始されました。NATO側のコードネームはSu-7と同じくフィッターです。可変翼になってだいぶ外観も変わっているのに同じコードネームなんですね。戦闘爆撃機や偵察機として使用されています。ソ連空軍ではSu-17と呼び、輸出用はSu-22と呼ばれます。
Su-7の後継機ですが、一番の特徴は可変翼になったことでしょう。M4はSu-17の最終型です。最も高い攻撃能力を持ち、一時期はSu-21とも呼ばれていました。可動式エアインテークが固定式となり簡略化されたことで重量を軽減しました。M3型に比べると背部の膨らみ形状が違い、やや大きくなっています。
ソ連のアフガニスタン侵攻、第4次中東戦争、イラン・イラク戦争やアフリカのアンゴラなどで実戦運用されました。
右側の単三電池と比べると分かるけど完成するとかなり大きくなります。1/48スケールだと迫力満点。
フィッターの最終型ということで兵装もハイテク兵器っぽいチョイスにしてみました。
先頭からの眺めはこの系列の戦闘機はいつも格好良いです。キャノピーと胴体の境目がちょっとうまく接着できなかったかなぁ。でも、ミストが中に入りこんで内側が曇らなくて良かった。
ちょっと迷ったけれど最終的にコーティングはグロスと半ツヤ消しの間くらいにしました。迷彩塗装の場合はツヤ消しのほうが良いのかなぁとも感じたけど、以前作ったファントムが全くのツヤ消しではなくてちょいグロス気味で個人的に具合が良かったのでこんな感じとしました。
以前、Su-7を製作したときにも感じたことですがSMERのこのキットはプラスチックがかなり柔らかいです。
コックピットはなるべく細かく塗装しましたが、もともとのディテールがいまいちでちょっと塗りにくかった。
真ん中の長いのはKKR-1T 偵察ポッド。通常の偵察用カメラに加えてパノラマカメラや夜間撮影用のカメラなどを備えています。銀色のミサイルポッドの反対側に付いているのがECMポッド・SPS-141 電波妨害装置:Electronic Countermeasure system, Jammer)です。あとはロケット弾と燃料の増槽です。
増槽の塗装など、SMERの説明書にはあまり詳しい説明が無いんだけど、自分なりの解釈で上半分を迷彩塗装、下は機体下面色にするなど臨機応変に、というか自分の好みに塗装しました。あまり細かいこと言うキットじゃない。個人的にフィーリングが合えば良いんじゃないでしょうか。
軽い気持ちで作り始めて、予想はしていたけど大変でした。あんまり気力が残っていないけど、エアブレーキを開状態にすると意外と格好良いなぁと新しい発見です。
素性のそれほど良いとも言えないキットを試行錯誤して完成までこぎつけたけれど、終わっても試行錯誤が残った感じです。まぁ、以前にもう一つのSMERのキットを作った直後には、おそらくこのSu-17はお蔵入りかなぁ、もう勘弁かなぁ、と思っていたのが予想外に早く完成出来たことは喜びです。積み供養とか言うとなんだかネガティブイメージですけど、作り始めるとけっこう面白いですよ。ひと昔まえの東欧キットを試行錯誤するのも嫌いではないです。
(2018/04/03)